本項では、研究ユニットの主要活動である第1研究グループで実施された「TEPCO廃炉フロンティア技術創成協働研究拠点」について詳細を説明する。この協働研究拠点の設立は研究ユニットと同じ2020年4月である。図3に本拠点の進め方を示す。
拠点推進の基本的な考え方は、以下の通りである[7]。
1. 1F廃炉現場のニーズに対して、東京科学大学の教員が実施している基礎研究の中から現場ニーズの解決に有用と思われる研究課題を選定する。
2. 東京電力の技術者のアドバイスを受けつつ、東京科学大学の教員が研究を進め、現場ニーズに即した技術ソリューションを提供する。
3. これらの活動を通じて新たな廃炉技術を開発して学術的体系化を行い、新しい学問領域を創成する。
上記の基本的考え方に基づいて、東京電力からの現場ニーズを基に1F廃炉促進に必要とする4つの研究分野、
(1)デブリ取り出し、(2)廃棄物処理、(3)過酷環境での分析とセンシング、(4)環境修復
が選定され、1F廃炉促進に必要な研究ページで紹介する各研究課題を展開している。